2013年4月13日土曜日

ねこぱんち学園 scene.001-2 『登校』

 最寄り駅から『ねこぱんち学園』への道すがら、二度寝中毒は漫画を
読み進めていた。
 漫画のタイトルは『白子のパスタ』。
 味の薄いパスタしか作れない白子が、天才シェフ火香味のバックアップにつき、
奇跡の世帯と言われた家族たちに料理バトルを挑む漫画である。
「ここで白子の味酢ディレクション……!!」
 新年度早々、学園に漫画を持ち込むなど褒められた行いではないのだが、
そんなことを気にする二度寝ではない。
「ハーイ! 二度寝っち!!」
 漫画に夢中な男の娘ニューマンへ、声をかける女子キャストがひとり。
 同学年のLinkNoteMelody、略してリンメロとかLとかLinkとか呼ばれる生徒だ。
 今年二人は二年生となる。
 二度寝は漫画をスクールバックへしまいながら、リンメロへ挨拶を返した。
「おは!!」
 そしてリンメロへ顔を向けると、質問を投げかけた。
「……足、太くした?」
「太くしてね~し!!」
「いや、でも、それ」
 二度寝は笑いをこらえるのに必死だ。
「どうしてそうなった……」
「キャストパーツなら普通なの!!」
 というお馴染みの会話をしていたら、学園に到着していた。
 二人の歩む先には校舎。その五階中央、時計の下にある部屋の窓が
勢いよく開かれると、何かが飛び出した。
 何かとは……。
 そう学園長ガルディアである。
 落下中に華麗に一回転、そして難なく着地。
 猫だと自称するガルディアにとって、五階なぞ高いとも言えないのだ。
「……!!」
 顔を上げたガルディアと二度寝の視線が交差する。
 着地姿勢のまま蓄積されてきた力が脚に集中し、ガルディアに爆発的な加速を
付与。なんのことやらわからない言葉を叫びながら疾走していたガルディアが、
二度寝を強襲した。
「あっ。ちょっと……!?」
 ガルディアの手が二度寝のスクールバックに差し込まれ、モゾモゾと動く。
 程なくして何かを掴み天に掲げられた。
「これは没収にゃ!!」
 その手に掴まれていたのは『またたび』。
「またたびを持ってきてはいけないと、校則に書いてあるにゃ」
「なんでそんなに嬉しそうなんですか!? 学園長!!」
「怒ってるにゃ」
「……これでボクの内申書を」
「姑息すぎるよ、二度寝っち……」
「猫だと思ってバカにして!!」
 ガルディアは、またたびをスーツの裏ポケットにしまい校舎へ足を向けた。
「……考えておく」
「考えちゃうんですか!?」
 またたびの誘惑を我慢するガルディアの耳には、リンメロのツッコミは届かず、
虚しく響いただけだった。


 二度寝がまたたびをスクールバックに入れた場面は、後々語られることだろう。
 ……たぶん。



備考:
http://nidoneru.blogspot.jp/2013/04/blog-post.html
↑設定はこちら


私個人の世界観なので、ご本人様と異なる設定になってしまうかもしれません。
そこら辺はご愛嬌をw
指摘していただければ、出来るだけ寄せます^^

4 件のコメント:

  1. 白子のパスタwwwwwwwwww

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  2. 小説キタ━(゚∀゚)━!
    展開が読めねぇええええええwww
    おもしろいw

    そ、そして足ネタかよ・・・ヾ(*ΦДΦ*)ノ"激おこ!にゃんにゃん丸!

    またたびの設定が意味不明すぎるwww
    設定読んでたけど、唐突で意味不明すぎるwww

    いいねぇ、漫画化しなくてもこのままでおもしろいねww

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  3. このコメントは投稿者によって削除されました。

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  4. 書き直し投稿ヽ(ミ・▽・ミ)ノ゛

    白子のパスタWWWWWWW
    どっかで見たことあるような設定だな・・・!?
    ペロッ ハッ! これは・・・!! 黒ry
    火香味wwwwwうまいこと考えましたねwww

    ニヤニヤしながら読んでます(^-^)w
    結構繰り返し読んじゃうね・・・!おもしろい!

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