校庭から直結する保健室では、ゆっくりとした時間が流れていた。
「よい薫りですね……」
独特な雰囲気の男性ヒューマンが、湯呑みを顔に近づけうっとりとしている。
その姿はどこか艶かしい……。名は、キラスという。
「そうじゃろ。ナベリウスの奥地で採取された茶葉じゃ。なかなか高価じゃぞい」
自分の湯呑みにもお茶を注ぎ終えたもう一人の男性ヒューマン。定年間近の
ケイ・シェンである。
「それは楽しみです。値段にそぐわぬ味でないことを祈りますよ」
「ふぉっふぉっふぉ」
ケイ・シェンが急須を卓上に置き湯呑みを持つと、そのまま一口含んだ。
それに続いてキラスも一口。
「これは……!!」
「美味じゃな」
キラスがあまりの美味しさに再び湯呑みを口に運ぶと、なぜか寂しげな視線を
卓上に落とした。
「これでお茶うけがあれば完璧でしたのに……」
「そうじゃのお。職員室になら何かあったかもしれぬが……」
ケイ・シェンは、間を取るようにゆっくりとお茶をすすった。
「すっかり忘れておったわい」
なんともボケ老人である。
返答に困ったキラスは、お茶を飲むことでその場を濁した。
しばらくの間これといった会話はなく、落ち着いた雰囲気が保健室を
満たしていた。
次第に、お茶をすする音が主だった保健室に足音が響くようになる。
生徒の登校が始まったのだ。
二人はお茶を楽しみながら外を眺めた。
玄関口の隣にある保健室から見えるのは、夢や希望にあふれた生徒たち。
「騒がしい季節が始まりましたね」
「ほっほっ。腕がなるわい」
どこか楽しそうな二人であった。
備考:
http://nidoneru.blogspot.jp/2013/04/blog-post.html
↑設定はこちら
私個人の世界観なので、ご本人様と異なる設定になってしまうかもしれません。
そこら辺はご愛嬌をw
指摘していただければ、出来るだけ寄せます^^
ああ、学校だ・・・!
返信削除そうか、先生は生徒より先に学校にいるんだよね。
考えてこともなかったので、新鮮だぜw
まさかの、キラスの兄貴&ケイシェン老という組み合わせwwww
はじまる。学校が始まるぞー!
おおww
返信削除キラスとじじ様のコラボ!!
オネェ具合がいい感じに引き出されてますね!!
なんか・・・和む~.。゜+.(ミ´▽‘ミ)。+.゜+・